ロータリー青少年交換

日本のポップカルチャーを世界に発信する

2015-16年度にロータリー青少年交換学生としてメキシコ合衆国から来日し、現在は約300万人のチャンネル登録者数を誇るYouTubeチャンネル「Yamil 4K」を運営し、世界に日本のカルチャーを配信しているヤミルナシフさんにお話を聞きました。

現在のお仕事や活動についてお聞かせください。

2021年からYoutuberとしてYouTubeの動画配信の活動をしています。始めたきっかけはスペイン語を話せる友人を作りたかったからです。
動画配信の活動を始めた当初は学生だったため、動画を配信する時間を多くとれたのですが、就職後、仕事の都合で動画配信に取れる時間が減ってきてしまいました。自分の中では一番やりたい事なのに仕事との両立がなかなか出来ず、思い悩む時間が長かったのですが、
YouTubeからの収入も多くなり、YouTube配信に専念して真剣にやれば、これを本業にできるのではないかと思うようになり、去年の10月中旬に会社を退職して、「Yamil 4K」というYouTubeチャンネルでの動画配信に専念し始めました。

YouTube配信の内容はスペイン語圏の人々に日本の文化、特に、日本の駄菓子や日本のアニメ、日本の都市伝説などのポップカルチャーの分野を喜んで視聴してもらっています。スペイン語圏には同じようなお菓子はあるのですが、日本よりもシンプルなものが多いです。例えば、日本の「鬼滅の刃」のキャラクターのグミのような、ポップなパッケージデザインなどは、海外の人からは興味深い文化として楽しんで頂いています。こういったポップカルチャーをスペイン語圏の人々に紹介すると「私も日本に行ってみたいな!」といったコメントを沢山頂いたりして、とてもモチベーションが上がります。
また、日本に住んでいるスペイン語圏の人やメキシコの方々だけでなく、今では115カ国の方々に広がって視聴していただいています。現在はスペイン語で発信しているますがスペイン語が分からなくても「面白い」と思って頂ける動画の制作に工夫して行きたいと思っています。
世界中の人々に動画を見てもらい「日本に行ってみたい」というコメントを頂き、社会貢献にもつながっていると実感しています。

YouTubeチャンネル「Yamil 4K」

日本に住むことになったきっかけを教えてください。

私は現在日本に住んでいますが、高校生の頃、ロータリー青少年交換プログラムで日本に来日しました。メキシコに帰国した後、日本の大学にも進学し学びました。その時代を精神的にも支えて頂いた日本のロータリーの方々にはとても感謝しています。
ホストファミリーの家での生活で食事を不自由なく提供して頂いたり、寒いと言ったときは、温かい沖縄に旅行に連れて行ってくれたりして、日本のおもてなしを感じ、とても心が温まりました。また、故郷であるメキシコのチワワ州はとても暑く乾燥している地域なのですが、日本の夏には厳しい蒸し暑さを体験しました。その時にホストファミリーがカルピスソーダを買ってくれたことが良い思い出です。
当時から6年経ちますが、今もホストファミリーとは交流があり、いつでも「ただいま!」といって帰れるような関係です。日本にも家族がいると実感しています。

国際ロータリー第2750地区青少年交換プログラムでのキャンプの様子。

今後の展望について聞かせてください。

現在は東京品川ローターアクトクラブに所属し、会長を務めています。
日本のローターアクトクラブは人数が少ない印象なので、人が増えるような例会を考えています。日本のクラブ運営は形式にこだわったところが有りますがメキシコの場合はフレンドリーで服装もラフで地域のごみ拾いをやったり、困窮している人をサポートしたりする例会の雰囲気が違います。メキシコのクラブとは友好クラブになり半年に一度合同例会をしたりして交流を深めています。
これから先は、どの様な活動をしていても信頼を高められるようにしたいです。ある程度収入が得られるようになったら、色々な方々に機会を与えてあげるような存在になりたいと思っています。日本に来日して活躍しようとしている人、海外で勉強することを目指す人を支援できる存在になりたいです。

YouTubeチャンネル登録者数100万人のゴールドクリエイターアワードで贈呈された金の盾。



ナシフアロヨ ヤミル NACIFF ARROYO YAMIL
YouTuber

2015-16年度ロータリー青少年交換学生
スポンサークラブ:東京品川RC

メキシコ合衆国チワワ州出身。東洋大学国際学部グローバルイノベーション学科卒用後に日本のIT企業に半年間務めるも、一念発起しYouTuberとしての道に進む。2014-15年度にチワワ州のローターアクトクラブに所属。2015-16年度、ロータリー青少年交換プログラムを通じて日本へ交換留学。2018-19年度国際ロータリー第2750地区ROETX副会長。2018-20年度東京品川ローターアクトクラブ会長。2020-21年度東京品川ローターアクトクラブ幹事。2021-23年度東京品川ローターアクトクラブ会長。

ロータリーファミリー支援委員会 委員長:青柳 薫子(東京広尾RC)
インタビュアー:玉村 秀樹(東京調布むらさきRC)
Rotary Family Voice 編集長:根岸 大蔵(東京城西RC)
ロータリー青少年交換プログラムとは?
世界100カ国以上で実施されているロータリー青少年交換は、ロータリークラブによる支援の下、15~19歳の学生が海外に滞在し、言語や文化を学びながら、海外に友人をつくり、世界市民としての自覚を養うことのできるプログラムです。
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